IT

コンソーシアム概要

IT分野の新たな学習システムのモデル構築と質保証の枠組みづくりの推進プロジェクト

クラウド技術と融合した新たな業務領域形成により成長が期待される IT 分野の中核的専門人材養成について、求められる能力や資質の体系的な把握、モデル・カリキュラム基準の策定、教育のモジュール化の活用、組織的な教育活動の評価の在り方等を企業・業界団体・大学等と連携して研究協議する。

特に、海外市場が拡大しつつある、クラウド、ゲーム・CG、自動車組込み、携帯電話・スマートフォン組込み等の成長が見込まれる分野において必要な知識・技術・技能を体系的にまとめ、グローバル市場にも対応する新たな学習システムの基盤を構築する。

事業計画

1.事業名称

IT分野の新たな学習システムのモデル構築と質保証の枠組みづくりの推進プロジェクト

2.産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトの名称

IT分野の中核的専門人材養成の推進事業

関係するコンソーシアムの名称

-

3.分野名

IT

4.代表機関

代表法人

法人名 学校法人吉田学園
学校名 吉田学園情報ビジネス専門学校
所在地 〒060-0063
北海道札幌市中央区南3条西1丁目

5.産学官連携コンソーシアム又は職域プロジェクトの構成員・構成機関等

(1)構成機関

構成機関(学校・団体・機関等)の名称役割等都道府県名
1 学校法人吉田学園 吉田情報ビジネス専門学校 実施 北海道
2 学校法人中央情報学園 中央情報専門学校 実施 埼玉県
3 学校法人片柳学園 日本工学院八王子専門学校 実施 東京都
4 学校法人麻生塾 麻生情報ビジネス専門学校 実施 福岡県
5 学校法人秋葉学園 千葉情報経理専門学校 実施 千葉県
6 学校法人コンピュータ総合学園 神戸電子専門学校 実施 兵庫県
7 学校法人第一平田学園 中国デザイン専門学校 実施 岡山県
8 学校法人電子学園 日本電子専門学校 実施・職域・開発 東京都
9 学校法人龍馬学園 高知情報ビジネス専門学校 実施 高知県
10 学校法人電子開発学園 北海道情報専門学校 実施 北海道
11 学校法人三橋学園 船橋情報ビジネス専門学校 実施・職域・評価 千葉県
12 学校法人トラベルジャーナル学園 ホスピタリティツーリズム専門学校 実施 東京都
13 学校法人国際共立学園 国際理容美容専門学校 実施 東京都
14 学校法人新潟総合学院 新潟コンピュータ専門学校 実施・職域 新潟県
15 学校法人中西学園 名古屋製菓専門学校 実施 愛知県
16 学校法人武田学園 専門学校ビーマックス 実施 岡山県
17 学校法人宮崎総合学院 宮崎情報ビジネス専門学校 実施 宮崎県
18 大阪商業大学 実施・調査 大阪府
19 北海道大学 実施・調査 北海道
20 龍谷大学 実施・調査 京都府
21 広島市立大学 実施・調査 広島県
22 大阪経済大学 実施・調査 大阪府
23 株式会社KEIアドバンス 実施 東京都
24 株式会社リーディングエッジ社 実施・開発 東京都
25 ナレッジビーンズ株式会社 実施・開発 東京都
26 株式会社日立アドバンストデジタル 実施・開発 東京都
27 株式会社 OKIソフトウェア 開発 東京都
28 三菱電機メカトロニクスソフトウェア 開発 東京都
29 マイクロテクノロジー株式会社 開発 東京都
28 アヴァシス株式会社 開発 東京都
29 株式会社日本教育ネットワークコンソシアム 実施 東京都
30 株式会社ベストソリューション 評価 東京都
31 株式会社ボーンデジタル 評価 東京都
32 スキル標準ユーザ協会 開発 東京都
33 社団法人組込みシステム技術協会  実施・調査協力・助言 東京都
34 独立行政法人情報処理推進機構 実施・開発 東京都
35 一般社団法人全国専門学校情報教育協会 実施・評価 東京都

(2)協力者等

 

(3) 産学官連携コンソーシアムの下部組織

名称(職域合同協議会)
氏名所属・職名役割等都道府県名
飯塚 正成 一般社団法人全国専門学校情報教育協会
専務理事
進行役 東京都
渡辺 登 ITサービスクリエイタープロジェクト 職域プロジェクト 東京都
岩田 俊裕 ITビジネスアーキテクトプロジェクト 職域プロジェクト 埼玉県
山田 太 ブリッジSEプロジェクト 職域プロジェクト 富山県
丸山 一彦 ゲームプロジェクト 職域プロジェクト 新潟県
村岡 好久 自動車組込みプロジェクト 職域プロジェクト 愛知県
佐竹 新市 CGプロジェクト 職域プロジェクト 高知県
渡部 薫 携帯・スマホアプリプロジェクト 職域プロジェクト 東京都
川上 隆 情報セキュリティプロジェクト 職域プロジェクト 神奈川県
鳥居 高之 IT分野グローバル人材育成プロジェクト 職域プロジェクト 千葉県
名称(調査分科会)
金井 一賴 大阪商業大学 委員長 大阪府
内田 純一 北海道大学 委員 北海道
秋庭 太 龍谷大学 委員 京都府
金 泰旭 広島市立大学 委員 広島県
吉野 忠雄 大阪経済大学 委員 大阪府
飯塚 正成 一般社団法人全国専門学校情報教育協会
専務理事
委員 東京都
名称(評価分科会)
鳥居 高之 船橋情報ビジネス専門学校 校長 委員長 東京都
村上 徹 株式会社ボーンデジタル 代表取締役社長 委員 東京都
乘浜 誠二 株式会社ベストソリューション 代表取締役社長 委員 東京都
飯塚 正成 一般社団法人全国専門学校情報教育協会
専務理事
委員 東京都
名称(開発分科会)
古賀 稔邦 日本電子専門学校 校長 委員長 東京都
白水 彰 ナレッジビーンズ株式会社 委員 東京都
武部 桂史 株式会社日立アドバンストデジタル 委員 東京都
松山 淳 株式会社 OKIソフトウェア 委員 東京都
岩橋 正美 三菱電機メカトロニクスソフトウェア 委員 東京都
広野 道善 マイクロテクノロジー株式会社 委員 東京都
小林 直子 アヴァシス株式会社 委員 東京都
満岡 秀一 株式会社リーディングエッジ社 委員 東京都
高橋 秀典 スキル標準ユーザ協会 委員 東京都

6.事業の内容等

(1)事業の概要

ITは、あらゆる産業における価値創造を実現する共通的な技術であり、現在の社会はそれなしでは機能しない状況になっている。その技術者育成においては、高度化・複雑化する技術に対応した職業訓練の質を追求し、産業界が求める人材のスキルと育成するスキルの整合性を高めることが重要である。

本事業では、昨年度コンソーシアムにおいて研究・協議したモデル・カリキュラム基準を基にIT分野に共通する横断的な知識・技術について、産業界の人材ニーズと教育カリキュラムとの整合性を可視化するために職業教育版ITスキル標準を開発する。そのために必要な調査を行うとともに、継続的に活用していくための達成度評価の評価指標と仕組みの検討をする。また、昨年度の研究の過程で、IT企業の多くがオフショア開発を標準的なプロセスとして位置付けており、人材育成おいてもグローバル化への対応が必要不可欠となっていることが分かり、IT分野のグローバル専門人材に求められるスキルの可視化についても検討・協議する。

企業・業界団体・大学と連携して、IT分野の新たな学習システムのモデル構築と質保証の枠組みづくり、グローバル専門人材等について検討・協議し、IT系専門学校の人材育成領域を再構築するとともにIT分野の中核的専門人材養成を推進する

(2)事業の内容について

エネルギー問題や、安心・安全な社会を創るのにITは必要不可欠であり、IT人材育成の必要性は益々高まり、その量や質の向上は継続的に求められている。

高度化、複雑化が進展するIT産業界の人材ニーズを把握し、変化に対応した人材に育成が必要である。例えば、システムのプラットホームは、メインフレームからオフコン、ワークステーションからPC、さらにはスマートフォンと進展している。プログラミング言語も、アセンブラからCOBOLやC、C++からJavaへと増加し、PHP、Perl、JavaScriptなども新たに活用されている。インフラ技術も、データベースやネットワークに加え、無線通信や仮想化・クラウドなども重要性を増している。

技術の進展や変化に伴い、IT人材の役割も、従来はプログラマ、SE、マネジャーという大きく3つのモデルから、アーキテクトやセキュリティスペシャリスト、さらにはビッグデータの分析を行うデータアーキテクトなどの新たな人材モデルが出現している。

また、IT産業におけるビジネス変化も人材ニーズに変化を与えている。ソフトウェアをゼロからプログラミングする機会は少なくなり、既存ソフトウェアの改良や、既成ソフトウェア部品の購入と活用が多くなっている。さらに、ソフトウェア開発の水平分業が進み、プログラミングは海外にアウトソースされることが増加傾向である。

このようなIT分野の開発現場で求められる人材やスキルの変化や海外との競争において、グロバール化に対応した知識・技術・技能の高度化を図り、付加価値を高めることが必要である。このため、社会人の継続的な知識・技術・技能の高度化等に対応した学習ユニットの積上げ方式による学習システムの構築、習得した知識・技術・技能が社会で評価される仕組みの構築が望まれてる。

本事業では、日本のIT産業に求められる人材モデルについて、調査をもとにIT系専門学校の役割を明らかにし、IT分野の中核的専門人材威養成の新たな学習システムのモデル構築と質保証の枠組みづくりを推進する。

今後のIT分野の中核的専門人材養成について、教育プログラムのモジュール化、学習ユニットの積上げによる正規課程の修了につなげることのできる仕組みやキャリア段位制度への活用を検討する。また、IT産業が構造的に海外での開発を生産プロセスに組み込んでいることから、IT分野のグローバル専門人材育成のための語学力やグローバルコミュニケーション等の学習ユニットの開発や国際知財対策に必要な学習ユニットについても研究・協議し、将来的な実現を検討する。IT分野産学コンソーシアムは、本事業の活動をとおしてIT分野における新たな学習システムの基盤整備を推進する。

具体的な取組みは、以下のとおり

1.職域合同協議会の設置

各職域プロジェクトの中心メンバーが参画する職域合同協議会を設置し、各職域プロジェクトにおける課題の検討や方向性の確認を行う。また、異なる職域に共通する横断的な知識・技術や課題を抽出し、IT分野における技術・知識および職業人としての基盤となる能力を分析し、IT分野の職業教育スキル標準の開発に活用する。また、共通する横断的な知識・技術については、教育プログラムをモジュール化し、学習ユニット積上げ方式とすることで単位互換等への対応と仕組みの検討をする。

2.調査

ITを取り巻く現状と近未来のビジネス環境の方向性を整理し、日本において必要とされるIT人材ニーズを洗い直すとともに、IT系専門学校へ入学している平均的な学生を、2年間または3年間の教育で、どのような専門的スキルや技術を習得させ、また、ジェネリックスキルやグローバル化対応能力に関しては何を獲得させるかを、国内および東アジアの企業を調査して、IT系専門学校の役割としてまとめる。

  • 実施時期  平成24年9月~平成24年12月
  • 実施方法  視察ヒアリング調査および文献調査
  • 対象    日本および台湾のIT企業 2箇所 8社程度

※調査内容は、報告書として取りまとめる

3.開発

①IT分野の専修学校スキル標準の開発
スマートフォンや車載ソフトウェアなど、最近創出された注目の分野を中心に、クラウドやWebアプリケーションの分野で求められるスキルを可視化できる専修学校版スキル標準を開発する。開発においては、職域プロジェクトの実施課程において抽出した異なる職域に共通する横断的な知識・技術について考慮し、既存のスキル標準(情報処理推進機構など)を参考として、対象分野で求められるスキルをマッピングする。これにより、既存のITスキルと対象分野で求められるスキルの両方を表現できることを確認する。

②既存カリキュラムのマッピングによるカバレッジ可視化への活用の検討・協議
専修学校の既存カリキュラムをIT分野の専修学校スキル標準と対比によるカバレッジの可視化について検討する。次年度以降、カバーできているところとできていないこところについて、必要性や対策を検討するための手法を検討する。カバーできていない個所については、専修学校にて教授することや習得が困難な場合が考えられる。これらは、開発の現場にてケア出来る事であるか、逆にケアすべきところであるかについて整理する。

③受講者の達成度評価の評価指標及び仕組みの検討
専門学校と企業との接続をスムーズに行うためには、学生の知識・技術の達成度をを正確に測る評価指標と仕組みが求められる。今回の専修学校スキル標準に連動する達成度評価の評価指標や客観的な習熟度評価の仕組みのあり方について産業界と協力して検討・協議する。

④「学習ユニット積上げ方式」の学習環境整備と学修成果が生かせる仕組みの検討・協議
就業後も含め、生涯にわたってキャリアパスが描けるよう、「学習ユニット積上げ方式」によるアクセスしやすい学習環境を整備し、IT業界に就業した社会人に対しても新たに必要な知識・技術等を更新する機会の充実を図ることを検討する。具体的には、学修成果が生かせるよう、学校の正規課程への位置づけや、学校間の単位互換、短期プログラムの履修証明等などの取組について検討・協議し、在り方を取りまとめる。

4.職域プロジェクトの評価

職域合同協議会を設置し、各職域プロジェクトの進捗を取りまとめるとともに、職域プロジェクトで設定する評価指標の妥当性を検討し、職域プロジェクトの評価を行う。

5.e-learningのプラットフォーム

IT分野の新しい学習システムの基盤構築において、就業後も含め、生涯にわたってキャリアパスが描けるよう、必要な知識・技術・技能をレベルごとに体系的にユニット化し、それらの積み上げが評価される「学習ユニット積上げ方式」によるアクセスしやすい学習環境の整備を実現するため、e-learningの開発が検討されている。IT分野産学コンソーシアムでは、職域プロジェクトで個別にシステムを開発するのではなく、共通のプラットフォームの開発・導入することについて検討をする。

6.成果の普及

①本事業における成果は、報告書として取りまとめ、全国の関連分野の学科を設置する専門学校約300校、IT関連企業・団体500社に配布しその普及と活用を推進する。

②産学コンソーシアム合同の成果報告会を開催し、専門学校関係者、関連企業・団体等を対象に広く成果の普及を図る。また、一般社団法人全国専門学校情報教育協会の協力を得てIT分野の職域プロジェクト合同の成果報告会を専修学校フォーラムにおいて実施し、その普及を図る。

③事業の成果をより多くの人に活用いただくため、ホームページを開設し、産学コンソーシアムの取組みや職域プロジェクトの成果を公開し、その普及を推進する。

(3)事業の実施意義や必要性について

① 当該分野における人材需要等の状況、それを踏まえた事業の実施意義

日本の経済・産業の持続的な発展に向けて、社会インフラとしてITは必要不可欠のものとなっている。それに伴い、ITに関する製品・サービスの提供やIT産業を担う人材の需要は飛躍的な拡大を続けている。また、ITによる新たな価値創造やイノベーションが、産業競争力の強化や社会的課題の解決における鍵となりつつあり、その担い手となる人材の育成・確保が、重要な課題である。

IT人材白書2012によれば、国勢調査に基づく「情報処理関連技術者」の数は1980 年代には約32 万人であったが、2010 年の最新の国勢調査(平成22 年国勢調査速報集計2011 年6 月公表)では88 万人の規模となっている。ITの社会での役割が引き続き拡大すると同時に高度化を続けている現状において、担い手であるIT人材の育成・確保は、量の確保に加え、質の高度化へと育成の論点を移しながら、日本のIT産業の競争力強化を図る上での重要課題となっている。

これまでの国の施策としては、情報処理推進機構(IPA)による情報処理技術者試験や、スキル標準(ITスキル標準(ITSS)、組込みスキル標準(ETSS)、ユーザスキル標準(UISS))などが代表的な取り組みである。これら施策は、これまで専修学校でも、教育カリキュラムへの反映や情報処理技術者試験の取得などの取り組みに活用されている。情報処理技術者試験は、最低限求められるスキルの基となる知識の保有状況を可視化するために有効である。

しかし、需要が大きくなってきているスマートフォンや車載ソフトウェアなどの近年創出された分野に関しては、関連する知識やスキルを可視化することはできていない。IT分野の中核的専門人材育成置いては、専門領域の知識やスキルについても教育が必要であることから、産業界が求めるスキルと、専修学校が教える技術の領域をマッチングし可視化することで、専修学校で教えるべき技術と、開発現場でOJTにて習得する技術を峻別することが重要である。

新しい業務領域において開発現場が求める専門領域の知識やスキルを調査し、システムで適用する通信や制御などの要素技術について明らかにし、IT分野のスキルを網羅的にまとめ直し、既存の教育プログラムと比較により、不足等を補う事が求められる。例えば画像処理の基本や応用ができなければ、車載システムにおける衝突防止システムの開発や、スマートフォンのAR(拡張現実)のアプリケーション開発においては根幹が分からないまま、周辺の付加価値の低い開発にしか従事できないことになる。

また、近年の開発では、国内企業に完結することはなく、海外の開発企業や要素技術を提供する企業との協調開発や要素技術を提供する欧米企業、プログラミングやテストを請け負うアジアや北欧・南米企業との協調が行われていることから、海外のIT企業も調査対象とする必要がある。中核的専門人材は、これら海外企業との協調開発を円滑に行うための役割を担う事だけでなく、海外企業の日本を含むグローバル展開において貢献することも期待されている。

本事業で開発する専修学校版スキル標準は、前述のような背景を加味して、産業界の求めるスキルを可視化し、専修学校のカリキュラムとの対応や、学生の履修や保有スキルが可視化できるものを調査・検討・協議する。情報処理推進機構のスキル標準をベースに、仮説に基づきスキル標準を開発し、企業ヒアリングと専修学校での検証を実施する。また、技術や需要の変化に対応するアップデートのスキームについても検討し、継続的な発展・活用を目指す。

今後の日本におけるIT産業が競争力を高め、発展してゆくためには、産業界の変化に対応する新しい学習システムの基盤整備と教育の質向上の枠組みづくりの推進は、産業界の求める人材の育成、確保に欠くことのできない重要な取組みである。

② 上記(2)の取組が求められている状況、本事業により推進する必要性

日本の産業を支えるITは、技術進化とともに発展を続け、クラウドコンピューティングやSNSなど多様なサービスが出現し、暮らしと経済を支える重要な基盤となっている。あらゆる産業がITを活用し、インターネットによりそれぞれ独立して機能していたプログラムが融合し、さらにその先に接続された大規模なシステムが全世界的に広がり、社会全体を支える重要な基盤(インフラ)の一部を構成するなど、新たな業務領域を形成している。利便性・安全性の高い安心な暮らしや経済活動をおくるためには、社会基盤としてのITを安定して利用できる環境の維持と発展が不可欠である。

これらの技術革新やIT技術との融合の進展やオフショア開発等の環境変化により、ビジネスの変化が求められ、IT人材に求める専門知識、技術や素養も変化している。

本事業は、IT人材育成の環境整備を推進し、産業界が求める人材モデルに対してフィットする人材を育成し供給するためのカリキュラム確認等を支援する仕組みつくりである。ITの適用先や適用する技術が多岐にわたるこの時代には最も必要とされる取り組みであり、需要ボリュームが大きな人材と求められるスキルを明らかにすることで、マッチングの最適化を促すことができる。

本事業の実施により、ビジネスの変化がIT人材に求められるスキルの変化に直結している時代において、産業界が求めるスキルについて専修学校にてタイムリーなスキル獲得を支援する施策となる。専修学校として、スキル獲得を支援していない項目を明示することも人材のアンマッチを防ぐことに繋がり、開発現場での教育や異なる専修学校での単位取得を促す効果も期待できる。

同時に、グローバル人材に求められるコンピテンシー、リテラシー及び専門知識・技術についても調査・研究し、専修学校教育への提言を行うので、開発や運用・販売をアジアの発展諸国で展開していくソフトウェア企業からは、非常に有用なグローバル専門人材供給の期待を得ること出来るようになり、専修学校において真の中核的専門人材の育成ができるようになる。

(4)事業の実施計画について (連携体制、工程、普及方策、期待される活動指標(アウトプット)・成果目標及び成果実績(アウトカム)等)

連携体制

産学コンソーシアムは、専門学校17校、大学5校、企業4社、関連団体4団体の合計30名で組織し、IT分野の方針の策定、IT分野のスキルの調査とスキル標準の開発のとりまとめ、職域プロジェクトの取りまとめと評価、異なる職域における横断的な知識・技術の研究・協議、成果普及のためのIT分野合同の成果報告会の実施及びホームページの作成・公開を行なう。また、IT人材育成の課題や次年度以降の展開について検討を行なう。

職域合同協議会は、各職域プロジェクトの代表者10名で組織し、進捗状況報告、各職域の課題の抽出、対応策の検討、横断的な知識・技術の抽出及び進捗や成果の情報共有を行なう。

調査分科会は、大学5校、企業1社で組織し、日本およびアジアのIT企業におけるジェネリックスキルやグローバル化対応能力の調査を行い、日本のITエンジニアに求められる能力の洗い直しとIT系専門学校の教育領域および役割を明らかにし、学生が習得すべき能力の体系化を検討する。

評価分科会は、専門学校1校、企業3社で組織し、職域プロジェクトの設定する評価指標を検討し、評価を行う。また、コンソーシアムの事業評価を行なう。

開発分科会は、専門学校1校、企業7社、業界団体1の9名で組織し、職域合同協議会で抽出された異なる職域に共通する横断的な知識・技術、ジェネリックスキル等を考慮し、IT分野の専修学校スキル標準の開発、既存カリキュラムのマッピングによるカバレッジ可視化の検討・協議や受講者の達成度評価の評価指標及び仕組みの検討を行う。

工程およびスケジュール
内容6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月備考
産学コンソーシアム                 2回  
職域合同協議会                 2回  
調査分科会             4回  
評価分科会               3回  
開発分科会           5回  
視察調査      
 
       
専修学校スキル
標準の開発
   
 
     
カバレッジ可視化の
検討・協議
         
 
   
評価指標、仕組み検討      
 
   
成果報告会                   1回  
普及方策

①本事業における成果は、報告書として取りまとめ、全国の関連分野の学科を設置する専門学校約300校、IT関連企業・団体500社に配布しその普及と活用を推進する。

②産学コンソーシアム合同の成果報告会を開催し、専門学校関係者、関連企業・団体等を対象に広く成果の普及を図る。また、一般社団法人全国専門学校情報教育協会の協力を得てIT分野の職域プロジェクト合同の成果報告会を専修学校フォーラムにおいて実施し、その普及を図る。

③事業の成果をより多くの人に活用いただくため、ホームページを開設し、産学コンソーシアムの取組みや職域プロジェクトの成果を公開し、その普及を推進する。

期待される活動指標

本事業の活動は、新たな学習システムのモデル構築と質保証の枠組みづくりを推進するための職域プロジェクトの活動、調査や協力参加者、参加機関数を指標とすることとする。具体的には以下の通り。

1 職域プロジェクト

情報処理、ゲーム・CG、自動車組込み、携帯スマホ、情報セキュリティの5分野、9の職域プロジェクトの実施、推進をする

2 ヒアリング調査

日本及び台湾のIT企業 8社のヒアリング調査の実施 

3 協力者、協力機関数

本事業への有識者、業界団体等の協力機関数の指標。
協力者 10名以上、協力機関 10団体以上を指標とする。

4 成果報告会への参加数の指標

専門学校関係者 120名、IT関連企業・団体 30名

成果目標及び成果実績

本事業の目標は、産学が連携して職域プロジェクトの実証をもとに新しい学習システムの基盤整備を行い、教育の質向上の枠組みづくりを推進することである。ITを取り巻く現状と近未来のビジネス環境の方向性を整理し、日本において必要とされるIT人材ニーズを洗い直すとともに、IT系専門学校の教育領域・レベルを国内および東アジアの企業調査、職域プロジェクトの実施過程等で明らかにし、教育プログラムを整備する。新しい学習システムにおける人材育成の課題、教育目標・達成度評価の評価指標、組織的な教育活動の評価指標、教育プログラムのモジュール化とキャリア段位制度への活用方法等を検討し、その基盤整備を行う。

本事業の成果物は以下のとおり

  • 各職域プロジェクトの実証検証の評価指標開発と評価および結果の取りまとめ
  • 調査報告書
  • IT分野の専修学校スキル標準

(5)事業終了後の方針について

事業終了後は、職域プロジェクトの取組みや本事業で取りまとめ整備する新たな学習システム基盤の普及・活用を推進し、IT分野における中核的専門人材養成に貢献するとともに社会における評価・認知を促進する。協力専門学校を中心に、実際の教育に導入し、更なる精査を行う。

教育活動の評価指標を検討・協議し、本事業で開発するIT分野の専修学校スキル標準をひとつの指標として、教育の内容、領域、レベルの評価に活用するとともに、第三者による専門的、実践的な教育活動の評価スキームを構築し、その検証を行う。

就業後も含め、生涯にわたってキャリアパスが描けるよう、「学習ユニット積上げ方式」によるアクセスしやすい学習環境の整備し、IT業界に就業した社会人に対しても新たに必要な知識・技術等を更新する機会の充実を図る研究を行い、本事業で検討する共通のe-learningプラットフォームを整備とその実現を目指す。

上記の研究・実証、普及活動を継続的に推進するため、IT分野産学コンソーシアムは、事業終了後においても活動の維持・発展を目指す。このため、産学コンソーシアムの参画メンバーを中心に学会、NPO等を組織し、継続的な活動体制を構築する。

職域プロジェクト

成果物